カミーノ巡礼。トラオンナタビ。

サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指して約800km旅!

カミーノ巡礼。トランスポート編。

トランスポートとは??

 

カミーノ巡礼には、「トランスポート」と呼ばれるザックを街から街へ運んでくれる便利なサービスがあります。

最初から最後までこのサービスを利用してずっと巡礼をする人もいれば、天候や体調の状況をみて利用する人などイロイロです。

 

料金の相場は3〜8€。

サンジャン・ピエ・ド・ポー〜ロンセスバリェス 8€

ロンセスバリェス〜サリア 4〜5€

サリア〜サンティアゴ・デ・コンポステーラ 3€(人が増え価格が下がる!)

 

(トランスポートの利用手順)

① アルベルゲに置いてあるトランスポート用の荷札に必要事項(名前や行き先の街、アルベルゲ名、電話番号、メールアドレスなど)を記載する。

② アルベルゲのスタッフに翌朝送る際の荷物置き場を確認する。

③ 指定の料金を荷札に入れ封を閉じる。(お釣りは出ません)

④ 翌朝、荷札をザックに取り付ける。

⑤ 指定された場所に荷物を置いておく。

その後、トランスポート業者が荷物をピックアップし、目的地に配送してくれます。

 

(注意点)

① 荷物が届かない?

→料金の安いトランスポート業者の中には、電話連絡をしないと荷物を取りに来てくれない業者があります。

実際に、次の街に行っても荷物が届いておらず、タクシーで歩き始めの街に荷物を取りに戻ったという人もいました。

荷物を送る際は、必ずアルベルゲのスタッフに確認し、確実にトランスポートを依頼するようにしましょう!(頼めば業者に電話もしてくれます)

 

② 送り先はムニシパル?

→巡礼中にトランスポートの送り先はどうすればいいのか?宿をネット予約してから送るのか?といった話がよく持ち上がります。

基本的には、予約なしでムニシパルアルベルゲ(公営宿)に荷物を送っておけるようです。到着後にアルベルゲに空室があったら、そのまま宿泊することができ、満室の場合は荷物だけを引き取って他の宿を探すことになります。

中には最初から荷物を送るだけで、受け取った後に他のアルベルゲに移動している人もいました。しかし、引き取る際、まれに保管料を請求されるとこともあるようで、場所によりルールが異なっているみたいです。

 

③ 送り先が違う?

→送り先がアルベルゲではなくカフェ!

サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着するすぐ手前、「モンテ・ド・ゴゾ」の巨大アルベルゲに荷物を送った際のことです。

到着後、探せども探せども送ったはずの荷物がありません。アルベルゲやキヨスクに聞いて探し回ること約30分・・・。

結局、荷物は歓喜の丘手前にあるバルに届いていました。

ビックリです。なぜアルベルゲに届かないのかは謎ですが、中にはこういったパターンもあるようなので、トランスポート業者の連絡先などはしっかり控えておくようにしましょう。

モンテ・ド・ゴゾに荷物を送る際は、皆さんご注意を!!!

 

④ 荷物の中に貴重品は?

→荷物の中に貴重品を入れっぱなし!?

私自身も、荷物を送ってからザックにカメラを入れっぱなしにしていたことに気づき、周囲から注意を受けました。完璧なるカミーノボケです。

トランスポートでの窃盗の話は聞きませんでしたが、アルベルゲでは財布や衣類を盗まれたという話も何回か耳にしました。

自己防衛はしっかりとしましょう。油断禁物です!!

 

 

 ここまでトランスポートについて書いてきましたが、実際にこのサービスを利用している日本人は比較的少なく、年配の方がたまに利用しているかな?といった印象です。

 

私自身は、天気予報をみて土砂降り予報や体調が悪い時などに、このトランスポートを利用させて貰いました。

特に、初日のピレネーでは風邪でリンパが腫れていた上に、土砂降り・雷・雹が降る中での山越え。(泣)

全くトランスポートを利用する予定ではなかったのですが、アルベルゲで出会った韓国人のヒラに強く勧められて急遽利用することに・・・。

実際、最悪の天気だったので利用しなかったら登りきれていたのか?遭難してたかも?と思うほどです。紹介してくれたヒラ、本当にありがとう!!!

 

そして、初日で利用したことで、絶対ザックを背負って歩き切らなければ!という呪縛から解放され、ゆったりした気持ちで私のカミーノと向き合うことができました。

 

カミーノはひとそれぞれ。どれが正解とか不正解とかありません。 

何か起きても、「それがカミーノだから!」という魔法の言葉で済んでしまうのです。

 

それぞれのペースで自分のカミーノを楽しめばいいのです。

 

 カラダが弱くて体力のないヒラは、トランスポートの常連です。小さなサブザックを背負っていつも歩きます。

「人生で最初で最後のカミーノだ!」と語っていました。

 トランスポートした荷物。

このようにザックの取っ手部分に荷札をつけて送ります。